承継開業インタビュー: おだわら動物病院

公開日:2020年11月24日
この記事はメディカルプラザが制作・監修した「サクセッション - 獣医師向け動物病院の承継開業の情報サイト」上で連載された記事を本サイトへ移行したものとなります。

なぜ、規模が大きい動物病院を引き継ごうと思えたのか?おだわら動物病院

 

おだわら動物病院  杉浦雄一院長(神奈川県小田原市)

開業後10か月

獣医師5人、看護師4人、パート1人、清掃スタッフ3人

 

:規模が大きな病院を承継された院長は異口同音に「どうせ承継開業するなら規模が大きい病院から始めた方がいい」と勤務医に薦めますが、勤務医に規模が大きな病院を紹介しても「怖い」と言って断られるケースも多々あります。杉浦先生は、規模が大きい病院を紹介されてどのように感じられましたか。

杉浦院長: 私の当初の想定では、一人院長で休み無く働いて回せる規模の動物病院を引き継げればと考えていました。西川さんからこの規模が大きな病院を紹介された時、「自分には大きいな」と感じてプレッシャーが大きかったです。

夫婦ともに獣医師ですが、2人でも無理なレベルの病院。しかし、夫婦の他に、縁があって大学同期の友人とスタートを共にすることができたため、規模が大きな病院を引き継ぐことができました。

: 3大都市圏での開業希望が多い中で、杉浦先生は地方都市を選択されましたが、この選択についてはどう考えられたのでしょうか。

杉浦院長: 私はもともと神奈川出身なので同じ神奈川県内の小田原で承継先が見つかって良かったです。もしも神奈川県内で見つからなかった場合でも、伸びしろがあると感じた場合は、開業場所には拘らず「全国どこでもいい」という思いで承継先を探していました。

唯一、条件として一番大事にしたのは、「その動物病院がずっとこれから存続できていけるかどうか」でした。私の目標は「ホームドクター」になることです。前院長先生も「小田原という街に役立つ動物病院にしたい」との志を持っておられた方なので、私の考え方とも一致していました。

また、このおだわら動物病院は「非常に伸びしろがある病院である」と思えました。検査のステップが少し省かれているように思えたので、自分が引き継げば、その点は改善できると思いました。

: ベテランの先生は経験があるので検査を飛ばしてしまうこともありますから。

杉浦院長: 以前勤務していた横浜とは違って、「検査はいいから薬をください」と仰る患者さんもおられますが、私は以前勤務していた動物病院の方針を取り入れて、診て欲しい人にはしっかりとした医療を提供したいと思い、「健康寿命を伸ばす」、「病気を見逃さない」を診療方針に掲げました。

「ここまで診てくれて嬉しい」と仰る患者さんが他の患者さんを連れてきてくれるお陰で、結果として患者数も伸びてきています。

これから3年間をかけてこの動物病院の経営基盤を盤石にしていくことが私の役目だと感じています。

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