就職 ・転職で意外と知られていない、勤務先動物病院を決めるポイント
勤務先動物病院を探す際に、多くの獣医師が条件としたいのは、
1、東京、神奈川などの首都圏か、大阪、名古屋などの大都市圏であること、
2、勤務医が10人以上居る大病院であること、
ではないでしょうか。
これから動物病院業界の経営環境が厳しくなることに備えるためには、この2つの条件を満たすことが安心・安全だと考える獣医師が圧倒的に多いために、特に首都圏での規模が大きな病院に勤務先動物病院を求める獣医師が集中している状況が生まれています。
「寄らば大樹の陰ではありませんが、臨床の世界が厳しいことは知りながら、その中でも少しでも安心・安定ができるところがいいと首都圏での規模が大きな動物病院に獣医師が集中する傾向が強くなっています。
しかし、開業を志している獣医師にとっては、こうした動物病院で勤務することが必ずしもチャンスになるとは限りません。
その理由は、規模が大きな動物病院には「できる先輩」がたくさん居るからです。
いろんな経験が積めると思って規模が大きな病院に就職したら、院長や先輩勤務医が手術は全部やってしまって、自分には一切回ってこなかったというケースも多々あります。
私のコンサルタント経験からすると、
臨床経験が少ない時から積極的に手術をやらせてくれる病院とやらせてはくれない病院とがありますので、
この点をしっかりと確認して、やらせてくれる病院を就職する際には選んだ方がいいと言えます。
さらに首都圏よりも地方都市の規模が大きな動物病院の方が手術を任せてもらえるなど、自分の実力を磨く機会が多くあると言えます。
それは、首都圏や大都市と比べて2次病院や専門病院があまりないので、患者さんから「先生のできる限りの治療をして下さい」とお願いされるケースが多いからです。
地方都市では、手術は「やれる」ではなくて「やらざるを得なくなる」と表現した方がいいでしょう」
(承継開業コンサルタント・西川芳彦氏)。
獣医師としてのスキル面などでの自信を付けるには、今の常識を少しひっくり返して、首都圏の規模が大きな病院を目指すよりも、地方都市の規模が大きな病院の方が近道になると言えるのかもしれません。
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