動物病院の 家賃 ・不動産コストの目安
前回、新規開業で首都圏でテナントスタートするのと、地方で承継開業で不動産・建物を譲り受けてスタートするのとではこの「不動産コスト」の面からも大きな違いが出てくることを見てきました。
では、この不動産にかける比率は一体どれくらいにしなければ経営が苦しくなるのかについてみていきます。
家賃の場合、一般的には給与の20~30%程度に抑えておかないと、家計負担が重く、生活が厳しくなると言われています。
しかし、今の若い人の中には、利便性を追求したくて給与の半分を家賃に注ぎ込んでいる人も珍しくないようです。
また、住宅ローンの場合はどうでしょう。
年収倍率の5倍以内に抑えないと生活が苦しくなると言われてきましたが、これも今では、特に東京における住宅ローンの年収倍率は、「10倍近く」になっていると言います。
人気がある街に住みたいためにかなり無理して住宅ローンを組んでいることになります。
こうした比率は、家を借りる時、買う時には知っておいた方がいい数字と言えるでしょう。
動物病院の不動産コストは10%?
では、動物病院の不動産の場合は、どうなのでしょうか。
「動物病院にも「10%比率」というものがあります。
年間の売上に対して不動産コストが10%を超えてくると経営的に厳しくなるという数字です。
しかし、この10%を超えて家賃を払っている若い院長が増えています。
首都圏の地価が高い場所で開業している動物病院が増えているからです」
(承継開業コンサルタント・西川芳彦氏)。
家賃における「給与の20~30%」、住宅ローンにおける「年収の5倍以内」、そして動物病院における「売上の10%」といった数字は、これまでの経験の中から導き出されてきた数字です。
これは、生活や動物病院経営が厳しくなっていくという数字です。
いい場所に住みたい、いい場所で開業したいと誰もが思うでしょうが、それは現在の収入や売上としっかり相談した上でなければ、とんでもない結果に繋がりかねません。
コメントを残す