動物病院の 新規開業 の数が増えている理由

公開日:2020年01月23日
この記事はメディカルプラザが制作・監修した「サクセッション - 獣医師向け動物病院の承継開業の情報サイト」上で連載された記事を本サイトへ移行したものとなります。

なぜ首都圏のみで動物病院の 新規開業 件数が増えているのか?

首都圏の 新規開業 ラッシュが止まらない理由についてです。

現在、都市圏においてどれくらいの数の動物病院が新たに誕生しているのか、ご存知でしょうか。

平成30年の動物病院の 新規開業 データ

2018年、平成30年のデータですが、

東京   76件

神奈川  84件

千葉   47件

埼玉   41件

大阪   46件

兵庫   36件

愛知   27件

これらの都市圏では既存の動物病院も乱立していますが、

首都圏248件、関西圏82件、愛知27件と、

新規開業だけでこれだけの数の動物病院が増えているのです。

しかも、この数字、2018年だけに見られる傾向ではありません。

2014年から過去5年間にわたって調べましたが、グラフのように、高水準が続いています。

なぜ首都圏、特に東京や神奈川での新規開業が増え続けるのでしょうか

首都圏の新規開業が増えている理由

「その理由は、3つあると考えています。

①首都圏の動物病院に就職する獣医師が増えたため

②勤務医時代に結婚、婚約する人が増え、生活環境を変えたくない女性の意見を尊重して、そのまま首都圏での開業希望者が増えたため

③地方出身者が地方で開業しない事例が増えているため

です。

①首都圏の動物病院に就職する獣医師がなぜ増えたのかについては、

2つの理由があります。

1、獣医科大学の偏差値が上がって、親の収入が高い首都圏の出身者が増えたためと、2、獣医療の進歩で勤務医時代に首都圏の臨床教育環境(大学病院、2次医療施設、大型動物病院、セミナー数の多さなど)が整っていると判断する獣医師が増えたことです。

首都圏での新規開業が増えている一方で、全国での新規開業総数は増えていません。これは、地方での新規開業や勤務医数は減少していることを意味しています」

(承継開業コンサルタント・西川芳彦氏)。

これだけの数の動物病院が首都圏で新設されているとなると、

首都圏でこれからどんな事態が起きてくるのか、この新規開業ラッシュが意味することについてみていきます。

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