「次の世代へと 動物病院 を残す」発想への転換が必要
動物病院 と近江商法について考える記事になります。
日本古来の商法と呼ばれるこの近江商法の特徴点は、
「江戸から続く100年を超える歴史を持つ老舗が多いこと」と
「売り手良し、買い手良し、世間良しの三方良しを商いの基本にしていること」
の2つが挙げられます。
自らの利益のみを追求することをよしとせず、社会の幸せを願う「三方よし」は、現代のCSRにつながる考え方と言えるでしょう。
その近江商人の1つ、日野商人で1番長く続いている企業は創業342年です。
また、丸紅、伊藤忠商事、高島屋、西武グループ、寝具の 西川、ワコール、武田薬品工業など、現在の日本経済の屋台骨を支える大企業にまで成長した商人もいます。
この三方よし商法がどのようにして生まれたのでしょうか、そして、100年を超えて企業を存続させてきた秘訣はどこにあるのでしょうか。
これは、これから危機の本番を迎える動物病院業界において参考になる知恵になると直感し、実際に近江地方を訪ねてきました。
獣医師の仕事を考える
獣医師の仕事は、明治時代では農業や産業の根幹である牛や馬、大動物が中心でした。
後に自動車や農機具が誕生してくるまでは、運搬や食料生産において動物の力は大いに活用され、獣医師はその牛、馬のメンテナンスを任された、大変重要な責務を背負っていました。
また、馬は「騎馬隊」として古くから戦争で活用されてきました。
因みに現在でも、米国で獣医師が一番多く働いている機関は「米軍」です。
一方、小動物臨床医・動物病院の歴史となると、1960年代にはじまり、現在80歳超えの院長が第一世代ですから、まだ100年に満たない業界であると言えるでしょう。
事業を100年残すには、親・子・孫と3代に渡って引き継がなければなりません。
動物病院 の課題
動物病院業界がこれから抱える大きな問題は、「1代で閉じてしまうのではなく、次の世代、また次の世代へと動物病院を引き継がせて残していくことができるかどうか」です。
では、日本で1000年以上続く会社がどれくらいあると思われるでしょうか。
金剛組や池坊、法師旅館など、実に、21社もあります。
この金剛組は聖徳太子の四天王寺を建てた宮大工で、一度経営破綻していますが、飛鳥から現在の令和にまで続く長寿企業です。
この近江商人も長い歴史を持っていますが、企業長寿の秘訣はどんなところにあるのでしょうか。
その秘訣を一言で言えば、
「危機、ピンチの時をどのようにして乗り切ったのか」
にあります。
この動物病院業界もこれからのピンチにどう対処するのかで、各々の動物病院の存続が問われるようになっていきます。
【米国からの外資黒船上陸を機に考える】
近江日野商人の歴史には、ピンチを迎えたこの動物病院業界を救う大きなヒントがあった!!! その1
取材協力/ 近江日野商人館
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