獣医師の 価値観 が変わったリタイアとは?

公開日:2019年08月10日
この記事はメディカルプラザが制作・監修した「サクセッション - 獣医師向け動物病院の承継開業の情報サイト」上で連載された記事を本サイトへ移行したものとなります。

獣医師の 価値観 が変わったリタイアとは?

動物病院の事業承継によって私は院長と獣医師を卒業して、完全リタイアしました。

それから1年が経とうとしていますが、この1年間を振り返ると、ほとんど出歩かずに自宅に引きこもっている状態です。

院長をやめて病院から完全に自由になれたのだから、もっと動き回って活動的になっていてもおかしくはないのですが、家を出てどこかに行こうという気持ちがなくなってしまっています。

私が「家に引きこもっていますよ」と言うと、「今まで仕事がきつかったのだから、少しの静養も必要ですよ」と周りの人たちは気遣いをしてくれるのですが、私は家でじっといてもそれだけで楽しい。

獣医師のリタイアで変わったものは価値観?

獣医師リタイア後に何が変わったのかと言えば、価値観が変わったようにも思います。

リタイア後に出来た時間でこれから何をしようと思っているのですかと尋ねられますが、なぜリタイア後も現役の時のようにモチベーションを上げて取り組まなければならないのか。

家でのんびりしているのも、また1つの選択。

それでもいいのではないかと思い始めました。

院長として忙しいときは時間を無理にでもつくって泊まりがけの旅行に行っていたのですが、今は時間があるのに出掛けない。

それでもいい。

気付いたのは、過去と比べていいとかダメだとか、思わないことです。

獣医師を辞めた後の飼い主さんとの付き合いは?

今は完全に仕事のことは忘れてしまっています。

ただリタイア後も病院と同じ町に住んでいますから、スーパーなどで飼い主さんと出会うことがありますが、「お隣さん同士」という立場であいさつするくらいです。

それは、飼い主さんとの縁をつないでいると、「あの子はどうなったのだろうか」と私が心配になってしまうからです。

病院は新院長が引き継いでくれたのだから、「後は任せた」という思いでいます。

私の完全リタイアについては、「やり遂げた」と思える段階になってやめていますから、仕事に対しての未練は一切なかったです。

リタイア後の人生計画

私の「次」にやりたいこととしては、千葉に土地を買っています。

そこに“終の棲家”となる家を建てて、その周りでガーデニングをして暮らしたいと考えています。

今はコンクリートだらけの街中に住んでいますが、これからは自然の豊かなところで楽しいことをして1日を過ごせればいいかなと思っています。

 

完全リタイアで変わったのは、私の価値観

コスゲ動物病院 小菅理隆・前院長(神奈川県藤沢市)

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