事業承継で動物病院と スタッフ を新院長へと引き継げた
新しい院長は来た時の周り(患者さん・ スタッフ )の反応
Q: この事業承継で新院長になる人が決まって病院がこれからも存続できることになった時、どんな思いだったのでしょうか。
堀川様: 落ち着いてからお世話になった先生方に挨拶周りをしてきました。すると、「もう、やめたいですよ」とおっしゃる先生がおられました。
私は獣医師ではないのでその大変さはわからないのですが、個人事業主として病院を経営していくのは大変なのですね。
私はこの事業承継によってこの病院を新院長に引き継げたのですが、
もう1つよかったのは、看護スタッフがこのままこの病院で仕事を続けていくことができるようになったことですね。
看護スタッフさんの助けもあった
廃業するとなると、迷惑がかかるのは患者さんだけではなく、これまで院長と病院を支えて頂いた看護スタッフさんの仕事もなくなるわけです。
これから再就職で次の仕事がすぐにみつかればいいのですが、そうとは限りません。
「ここに残りたい」という思いで居て下さったので、事業承継で病院が続けられてよかったと思います。
看護スタッフさんは1番患者さんを知っていますから、そのスタッフが居なくなると、病院にとっては大きな痛手になります。
「○○ちゃんは○○○なんですよ」とスタッフさんから教えて頂くことは、
パソコンに入っている情報ではなく、コミュニケーションの形の無いものですね。
新院長も、その看護スタッフさんが残ってくれたから良かったと言っていましたので、
病院にも、新院長にも、スタッフにも、そして患者さんにも事業承継でこの病院を引き継げてよかったと思いますね。
動物病院の承継者を選んだ決め手
Q: この事業承継は、普通では院長が承継者を選ぶのですが、今回は院長が急死されていますので、ご家族が判断することになりました。
承継者を選ぶ決め手になったのはどういう点でしょうか。
堀川様: 以前、獣医師会を通じて見学に来られた先生がいたのですが、「専門が違う」と言うのでお断りしたことがありました。
そして今回は、院長が亡くなっていることもあり、承継コンサルタントのメディカルプラザさんに一切をお任せして進めて頂きました。
そうしたのは、この動物病院を残したいので、少しでも早く後継者が見つかってほしいと思ったからです。
新院長になられた人は東京で勤務医だった先生で、「私は犬猫が専門ですから」と仰って頂き、
すぐに病院を見に来られました。
そしてそれで承継が決まりました。
それがわずか1ヶ月くらいで承継者が決まったので、こんなに早く終わったことにピックリしました。
第三者に動物病院を承継することに対して
Q: 第三者にこの病院を譲渡する事業承継を知ってどのように感じられましたか。
堀川様: 私は、第三者に譲ることは、直感で「いいな」と思いました。
フィーリングが合わないならば、お断りすればいいことですから。
跡継ぎが居なくなったこの動物病院を地域の病院としてなんとか残さなければとの思いが私の中にはしっかりとありましたから、第三者に譲るという発想は有り難かったです。
自分で新院長を探すとなると、まず方法がなかったでしょう。
方法がないとなると、廃業するしかなくなります。
うちの病院が廃業すると患者さんは隣町まで行かなければならなくなる。
そうすると、車で行けない人も出て来る。
地域の動物医療がダメになっていたでしょう。
廃業するのはものすごくもったいないことです。廃業すると、承継で発生するWinが真逆になることは強調しておきたいことですね。
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