これから、動物病院は「経営者感覚」を持たなければ生き残れない?動物病院業界はこの10年間で経営環境は激変する。
動物病院に必要な経営者感覚とは?
動物病院の経営として考えるべき高齢犬の減少
「高齢犬の減少で、動物病院の経営環境はこれから徐々に寒冷期に入り、2028年頃からは氷河期に入って行くものと考えられます(承継開業コンサルタント・西川芳彦氏)」
※このグラフは、メディカルプラザが作成したものです
この指摘にあるように、動物病院経営に一番ダメージを与えるのは高齢犬の減少です。
変化の始まりは、2018年です。
しかし、減少がなだらかな変化なので、こうした変化になかなか気付けません。
そして誰もがこの変化に気付くようになるのは2020年以降であると予測しています。
今は好況でも、これから徐々に売り上げ減が襲ってくることになります。
動物病院の二極化のスタート
ここで一番申し上げておきたいのは《2020年以降に誰もが気付くようになって、その時点から対処しても、もう間に合わない》ということです。
すでにこの変化に気付いている院長は対処策を講じているはずです。その1つの対処策が、「客単価を引き上げる」ことで病院こと経営の安定化を図ることです。
高齢犬の減少がもたらす変化によって起きてくるのは、動物病院の二極化が始まっていくことです。繁盛している動物病院に患者様が集中して行くことです。
今の動物病院の環境は・・・
季節に例えるなら、今の動物病院は「夏」から「秋」の状態にありますが、この10年間の間に完全に「冬」の状態に入ってしまいます。
生活でも、夏場ならどんな服装をしていても過ごせますが、寒くなると着るものを変えたりして冬支度をしますが、この経営環境の変化が確実にやって来るのがわかっているのに、いまなお、「冬支度」をしていない院長、勤務医、学生がたくさん居ます。
例:動物病院の決算書を分析できていますか?
例えば、自分の動物病院の決算書を詳しく分析されているでしょうか。
平成時代の初め、バブル経済という時期がありました。その時には、「社長は決算書が読めなくてもやれる、ただ居るだけでいい」とまで言われたものです。
それは経営努力をしなくても、モノが売れた時代だったからで、動物病院で言えば、ペットブームがやってきて、ペットを家族同様に意識する人たちが増えて来た時代です。
しかし、バブル経済が崩壊するとどうなったでしょうか。
そういう会社は淘汰の波に呑み込まれていきました。
これから、動物病院の経営環境が秋から冬に入って行くことで、医療技術のスキルとノウハウはもちろんのこと、しっかりとして経営ビジョンを持つこと、トップのしてのリーダーシップ、そして情報をしっかり捉えて分析する能力・リテラシーなどが問われることになっていきます。
これから、動物病院は「経営者感覚」を持たなければ生き残れなくなっていくのです。
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