勤務医が知らないと後悔する動物病院に勤務し続けるリスク
近年、大学で教授が小動物臨床の厳しさを強調するので、臨床志望者が減っていると聞きます。
その中で現在、勤務医・代診をされている先生方は臨床医になりたい自分の思いを貫かれて現実化させた方ですが、これから生涯にわたって、このまま勤務医・代診を続けられると思われているでしょうか。
そこで、勤務医が知らないと後悔する事実その1を紹介します。
これからは、終身勤務医にはリスクが増大していく
獣医学生時代、勤務先動物病院を選ぶのに、何を基準にして選ばれたでしょうか。
1、首都圏にあること
2、大病院、企業動物病院であること
この2つの条件を満たせば、自分は生涯にわたって食べていけられると思ったのではないでしょうか。
2020年から動物病院の経営状態が下り坂に入っていきます。
なぜこんなことが起きるのかと言えば、
「高齢犬の減少」と「新規開設病院の首都圏集中」が原因です。この影響を真っ先に受けるのが、勤務医・代診とスタッフです。
現在毎日忙しく働いているから、自分の将来について考えることはまずないでしょう。むしろ、休みがないなどに不満を持っているかもしれません。そんな勤務獣医師に一言。
《これからは大病院や企業病院に長く勤めることは、将来の安心、安泰にはつながりません》
なぜこんなことが言えるのでしょうか。
終身勤務獣医師を希望される先生が増えていますが、終身勤務医がリスクになってくるのは、50歳、60歳になってからです。
その頃には自分は管理職に就いていると自信がある方もいると思いますが、獣医師という仕事は体力勝負ですから、体力面では若い獣医師にはかないません。
院長とすれば、50歳代の管理職1人分の給与で若い獣医師が2〜3人雇えるのですから、その方がいいと考えるでしょう。
これが、《50歳以降にやってくる、リストラリスク》です。
このリストラリスクを回避できたとしても、60歳になると、次のリスクがやってきます。
これが、《60歳以降にやってくる、生活困窮リスク》です。
このリスクがなぜ起きるのかは、勤務医・代診は一般企業や公務員並みの退職金や年金がないからです。その頃に子供の教育費などを抱えた状態であれば、生活が困窮することになります。
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この終身勤務獣医師のリスクを避ける方法は、
やはり、
「開業して院長になる」
ことです。
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とは言っても、動物病院を開業する方がもっとリスクが高いのではないかと思われるでしょうが開業法には、新規開業の他に、
今ある動物病院を引き継いで開業する「承継開業」という方法があります。
【ここでの大事なポイント】
この動物病院の承継開業は、40歳が限界です。
30代から、これらのリスクを意識して自分の将来についてよく考えることが大事になってきます。
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