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承継開業成功インタビュー

若い時の独立は事業承継に限る
第三者事業承継受け側の成功事例

戸部ウータン動物病院
風間清 院長

若い時の独立は事業承継に限る第三者事業承継受け側の成功事例

横浜から車で5分、商業施設と住宅街に隣接した程よい交通量のある道路に面した立地条件のよいところにありました。
戸部ウータン動物病院のウータンとは森を意味して、安らぎを感じる病院と言われるように、緑と木の茶色をイメージした看板と待合ロビーの色調、玄関と待合室の前面が総ガラスで光が燦々と注ぐ明るい病院でした。
病院に入るだけで、確かに森のほっとした安らぎが、インテリアを通しても感じられるようにコーディネートされていました。誠実さと、人と動物への愛情が溢れた爽やかな顔の血色もいい青年院長でした。

しばらく、話を進めているうちにその静かな中にも喜びと充実感がにじみ出ている理由がわかりました。
開業4ヶ月目というのに既に単年度黒字が見え始めているのです。
新たな機械の投資をしなければ、既に全病院の収入を上回っているようです。顧客も直実に増加しているのは、特にブログ、HPの充実などネットの活用で、若い層の顧客が増え、客単価も着実に増加しているのだそうです。
大学を卒業されて6年、同級生に比べてとても早い段階で開業された風間院長に事業承継で開業された理由を伺いました。

 

Q.31歳の若さで事業承継による開業を決められた経緯をお話ください

開業までに二つの病院の体験をさせていただきました。
この二つの体験がとても良かったと思います。特に2軒目では、院長の方針が明確で、「顧客に良いことはなんでもしなさい。経費は相談しなさい。」と、自由な裁量権があり、楽しく代診をさせていただきました。
スタッフの院長に対する信頼も厚く仲間の仲もよく、正直、年収も平均より高く頂いており、自分としても満足して働いていました。

 

Q.仕事も充実しており、年の若さにもかかわらず開業に踏み切られたご理由は?

丁度2件目の病院で、分院の一つが事業承継されるプロセスを目の当たりにしました。
経営も承継先と受け側との関係性もとてもよく、何よりも円滑に進められていました。
開業の選択肢は新規開業と思い込んでいましたが、承継という選択肢もいいものであるとの感触をその時得ました。
㈱メディカルプラザの西川さんは、この業界では経験も豊富で歴史もあり、有名で、彼の開業セミナーも何度か参加しおており存じ上げておりました。いずれにせよ開業にはコンサルを頼む予定でしたので、迷わず西川さんに頼みました。

 

Q.開業を新規ではなく承継にされたご理由をお聞かせください

西川さんには「新規」と「承継」の二つの案を出していただきました。
資金面と事業の発展性と私のポリシーの3つの面から、現地に何度も足を運び検討いたしました。
その結果、今回の物件は、前院長がご不幸にも4?歳にもかかわらず、病気で他界され、病院の開業歴も3?年と浅く、設備も中古と言えど新しく建物もまだまだ綺麗であったということに加え、開業資金が1500万円と格安であったこと、新規開業が4000万円かかることを思えば、本当に格安でした。
顧客リストも1500万円の売上相当分がありましたので、事業計画も立てやすく二重の意味で開業リスクが低く、まさにローリスクハイリターンを絵に描いたようでした。それに、コンサル費用も含まれており、コンサル費用も節約されました。

 

Q.開業四ヶ月目で黒字経営と伺いましたが、その秘訣をぜひ教えてください。

顧客リストを見直して、最近来院されていない方にDMを出し割引の特典や、内覧会やブログの充実や駅前にパンフの設置やチラシ配布などで、顧客への発信アプローチを積極的に行いました。
病院前の道路の交通事情もいいので、看板効果もありました。

新規開拓者が半年はほとんど給与も出ない状況で家族を養わなければならないのは大変だということはよくわかります。
顧客リストと地域のブランディングは大きいものがあります。
そう考えると新規開業に比べ1年間の顧客獲得を前倒しにしたような感じで、事業運営がとても楽です。
本来は冬の時期、フィラリアの予防接種までは病院は厳しい経営環境にもかかわらず信じられないほど好調です。

 

Q.資金への不安はありませんでしたか?

はい、500万円の自己資金はありましたが、承継なら自己資金0でもいけそうでした。
実際、1500万円で病院施設とともに1500万円分の顧客もついているわけで、その承継費用の全額は西川さんが融資の段取りをしてくれました。
私はほとんどはんこを押すだけですから・・・運転資金として融資1000万円も借りました。
(運転資金に余裕がなければ、営業活動に制限がかかりいつもお金の心配をしなければなりません。事業進展を集中して考えるより資金繰りに思いが囚われるのは本末転倒になります。)

 

Q.病院の経営や労務管理や経理の知識に不安はありませんでしたか?

確かに不安でしたので、いずれにせよコンサルを雇うつもりでした。
西川さんのネットから紹介されるHP作成会社や税理士や労務士は業界に精通され、誠実でしかも開業者には格安に仕事を受け持っていただいています。
分からない事はすぐに相談して、確かな情報をいただいて勉強しています。
経営についても業界に通じた西川さんから適確なご指導を頂いています。事業開始前に商圏調査をして頂き、プロのアドバスも貴重でした。
おかげで経営の遠回りや不安がほとんどなく事業に集中できたので助かりました。
それに、薬や機械の価格が経営全体の中で見られるようになりましたので、コストパフォーマンス力が深まりました経営も地道に力がついてくるようです。

 

Q.早期に独立されて高度な医療技術の心配はありませんでしたか?

正直私に医療技術の習得も加速度的に成長しています。
というのは、高度な医療技術を必要とするときは、外部委託という形で、病院の休みの時に来て頂き実地でご指導いただいたり、動物を協力していただける病院に運んで見学させていただいたりして学んでいます。
何の心配もありません。
代診ではなかなか高度な治療をさせて頂けませんが、独立後は医療技術の大きく成長できる機会が与えられます

 

Q.承継のデメリットも忌憚なくお話しください

両親が埼玉にいるので、地元の開業を考えていました。
希望の場所を選定ができないというのが唯一デメリットといえばそうですね。
しかし、事業がこのまま快調に成長するようでしたら、早いうちに、埼玉に分院を始めたいですね。
留保金と横浜のこの病院を売却金で早期に埼玉に病院を設立という方法もありますので、あまりデメリットという感じはしません。たとえ、横浜が失敗しても西川さんに頼んで売却もできるので大きな損にはなりません。

 

Q.風間院長のミッションと将来のビジョンはなんですか?

小さい時から動物が大好きで犬も猫も買っていましたから、病気の動物に正しい治療をして、しかるべきお金をかける必要性を説明します。お金をかけることのできないお客様にもその資金の範囲でベストな提案をします。
動物にも飼い主にもそして病院側のスタッフに喜ばれる経営を目指します。
決して、お金だけに走りたくありません。三者が喜べば事業が発展すると思いますので・・・
ここに至るまで、長い期間、勉強したわけですから、1000万円の収入はまず獲得したいですね。それも遠くない将来可能な気がします。 横浜のこの病院を成功させて、同じようなポリシーをもつ分院を作っていきたいです。 そして、故郷の埼玉に病院を設立したいと思います。
今のところ言うことなしの獣医人生ですね!早期独立を躊躇されている若い方々にアドバイスをいただきました

 

Q.早期独立の最大の喜びはなんですか?

自分で判断し、自分で投資できる権限と自由の大きさです。
投資したものが着実に自分に帰ってくる。代診では味わえなかった充実感です。
お客さまの感謝と喜びの笑顔は、代診の時もありましたが、それは私個人というより病院の経営者によるもので、今は、すべて私個人へのフィードバックと感じ、獣医としてこれほどの充実感と幸せはありません。

 

Q.若い獣医師たちへのアドバイスを是非

早い時期に独立をお勧めします。あまり代診が長くても得るものがなくなります。
それよりも、代診で学ぶべきテーマをはっきりして独立されれば、獣医としての充実感と喜びは相当に大きいと思います。

承継型なら、極端に言えば自己資金0でも行けるし、ローリスク・ハイリターンは間違いないです。
ただし、自分の目で現場をよく見て自分が納得して始められることをおすすめします。
私の場合、タイプの違う病院を2年置きに三店舗経験すればベストだったかもしれません。



<編集後記>
絵に描いたような事業承継のモデルとなる若手獣医師の成功事例でした。
病院もウータン(森)との意味通り、緑と茶色と光に満ち、インテリヤも優しさに満ちた清々しい空間でした。
風間院長は、その場にふさわしい青年獣医師であり経営者でした。何よりもミッションを確かに持っておられ、医療技術も経営にも貪欲に学ばれる姿は、戸部ウータン動物病院が、新たな時代のモデルとして輝く思いがしました。風間院長の終始、柔らかな笑顔で癒されるのはインタビューした私たちだけでなくお客様も、動物たちも笑顔になるのが見えそうです。
ますますのご活躍を祈ります。