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今は見えない、これからの変化
団塊世代が自身の高齢化で、「もう犬は飼えない」との声

元ウィークリーマンションツカサ代表
川又三智彦

2010年、内閣府の「ペット飼育率」の調査で、世代別にみると、飼っているのが一番多いのは、「50~59歳」(44.5%)です。そして、「20~29歳」(38.5%)、「60~69歳」(36.4%)と続くが、飼う人の割合が増加傾向にある年代は、「30から50歳」までの間だけです。

今から5年後の2020年になると、それぞれ10歳ほど年を取ることになり、飼い主としては多かった「50~69歳」までの世代が60歳、70歳になり、飼えない世代になっていきます。

≪人口ピラミッド(国立社会保障・人口問題研究所) http://www.ipss.go.jp/)≫をご覧になったことがあるでしょうか。

これをみると、日本の高齢化がどんなスピードで進んでいくのかが一目瞭然です。

この変化は、ペットを飼える世代と人数に関連しますので、これから10年、20年の変化は病院経営に大きく影響してくる要素として捉えておいてほしいものです。

そしてペットブームで飼い主に一番多くなった世代が団塊世代ですが、「もう犬は飼えない」という声がきかれるようになってきました。

この団塊世代はこれまでの大量生産、大量消費を支えてきた世代ですから、もう2003年の時のようなペットブームが起きることはありえないことになっていきます。

 

 

 

「もう犬は飼えない?」

 

 

 

犬や猫を社長が抱えて出てきて、ある年代以上になれば見たことがない人がいないほどに一世風靡したCMと言えば、ツカサのウィークリーマンションのCMでしょう。

電話番号の「0111」「0222」を「わんわんわん」と「にゃんにゃんにゃん」と表現したことで、今なお記憶に残っているCMです。

現在は、猪苗代と会津で「昭和30年代村」という新たな構想に取り組まれている川又三智彦社長は、団塊の世代。

犬好きのこの世代がこれからどうしようと思っておられるのかについて伺った。

 

 

Q  犬を飼うことは、健康上のプラスになりますし、認知症の予防にもなると言われていますが、団塊の世代の方々からは「もう犬は飼えない、特に大型犬は」という声が聞かれるようになりました。
その団塊世代である川又社長はCMから拝見して、犬好き、猫好きであると思われますが、これからペットの飼い方についてどうしようと考えられておられるのか、お考えをお聞かせください。

 

いま、飼っているのは、ゴールデンレトリバーで、11歳になります。この年になると、持病があって、毎月1回はてんかんの発作がでますが、獣医師先生からは「薬が効かない病気であると思って上手に付き合ってください」といわれています。

私は団塊世代ですから、この犬が亡くなれば、次は飼えないだろうと思っていました。次の犬を飼って、成長してくるころには、私は後期高齢者の仲間入りですから、散歩に連れて行くなど、体力的にきつくなります。飼いたいと思ってももう無理だなあと思っていました。

しかし、その発想を変えたのは、東京から猪苗代に移り住んで、何人かの共同生活をこの5月から始めたことです。その発想とは、1人で飼うのが無理なら、みんなで飼えばいい。

 

これまでペットとしての犬は、一家族に一匹というスタイルでした。その家族が核家族化が進んで、どんどん壊れてしまっています。そしてこれからは独居がどんどん増えていきます。

70歳を超えると、もう無理だなと思って飼うのをあきらめてしまうのでしょうが、それでも飼いたいのであれば、これまでの人間のライフスタイルを改めるべきではないかと思います。

社会は老いも若きも、1人暮らしばかりが増えるような流れになっていますが、一部の若者たちが「シェアハウス」として集団で暮らし始めたように、独居老人たちもみんなで集まって生活するようになれば、生活費も抑えられた上に、犬や猫を飼うことができるのではないでしょうか。

私は「昭和30年代村」として皆が集まって暮らせる一つの村を猪苗代から会津につくろうとしています。家族規模から村の規模でペットを飼うとなると、犬や猫だけではなく、いろんな種類の動物たちが飼えるようになるのではないでしょうか。

それは、世話をする人間が多くいるからですが、動物たちも単にペットとして飼われるのではなく、馬や牛のように、労働力や牛乳として村人のために役立ってくれる動物になります。ペットではなく、村人の一員として共同生活をするパートナーです。

一昔前は動物たちは生活を支える大事なパートナーでした。こうした動物たちとのふれあいも、知らない世代には新鮮な感覚として映るのではないでしょうか。

人が高齢化していくからとという理由で動物たちとのふれあいを無くしていくのではなく、人の暮らし、生き方を改めることも必要ではないでしょうか。