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  •  よくある質問

なぜ儲かっている病院を売ろうとするのでしょうか。

動物病院の業界の特殊性にその理由があります。
一般企業が売ろうとする理由は、経営者の高齢化もしくは業績不振が2大理由です。
動物病院を売ろうとする2大理由は、激務とモチべーションの低下です。
動物病院の経営者(院長)が他業界の経営者と違うところは、実質労働時間が長いことです。個人開業医であるのに、入院患者対応と夜間の急患対応があるのは動物病院の最大の特徴です。最近は、日本全体の人手不足と一部の動物病院への人材の集中傾向が強まって、獣医師も看護師も人材採用への難易度が高まる傾向にあります。激務の中にあって、人が集まらないことが最大の理由です。
2つ目の理由がモチべーションの低下です。院長が激務に耐えられるのは、仕事へのモチべーションが高いからです。獣医療の進歩が早いので、院長がそれについていけなくなり、体力、知力、気力が衰えに伴いモチべーションが低下します。このことにより院長が引退を考えることになっていきます。

事業承継は新規開業と違って開業後も自分の自由にできないのではないかとの不安があるのですが。

確かに、もともとの患者さんは治療方針が急激に代わると不安になりますので、ある程度の配慮が必要です。
ただし、今までしてこなかった検査や治療方法を新しいオプションとして良く説明して変えていくこときます。
新患については、新規開業とほぼ同じですのでストレスは全くないです。

承継を前提として勤務することは可能でしょうか。

そのようなことができる場合があります。
承継候補者が多い大都市圏では少ないので、候補者が少ない地方都市圏では、承継候補者を見つけるに時間がかかるので、早めに承継者を決めたい院長の希望と臨床経験が十分でない若い獣医師の双方の希望を合致させるために、承継前の3年~5年前に譲渡契約を締結して、その後勤務医を一定期間経験してから承継開業するという契約も可能です。

承継元の院長は何歳くらいですか。

50代の院長が最も多く、次が60代、40代の院長も増加傾向にあります。
承継元の院長の年齢が他業界よりも若いことには業界の特殊性があります。
それは、引退理由の違いです。他業界の社長の引退理由で多い理由は社長の高齢化または業績不振なのですが動物病院の院長の引退理由で多い理由は、激務のためやモチべーションの低下です。 個人開業でありながら入院患者がいる仕事なので、労働時間が長いという特徴があるので、激務でありモチべーションが高くないと仕事が続けられないという業界事情があります。

院長の年収はいくらくらいですか。

承継元院長の年収は、年収1000万円以上が90%、1500万円以上が45%と高い数字になっています。これは、動物病院全体では、年収1000万円以 上が約半数ということから考えれば、事業承継を実現した病院には、繁盛病院が多いことを如実に現しているといえます。

日本ではまだ第三者事業承継の事例が少ないので、もう少し事例がふえるまで様子を見ようと思っているのですが。

そのように考えておられる獣医師は多いです。
今後は、新規開業リスクが高まることこそあれ、低くなることはないと思います。
承継しての開業事例が増えていくと、承継希望者が増えるので、承継希望者同志の競争が起こり、希望してもなかなか承継出来なくなる可能性があります。また、開業できるのに開業時期を何年も伸ばすことは、30代の大切な開業医としての時間的チャンスを逃すことになります。

新規開業をして失敗している事例は少ないのではないですか。

これまでは、新規開業の失敗事例は他業界に例がないほど少ないです。
団塊の世代以降の獣医師の開業が増え、1990年代に急成長した動物病院業界の歴史で、犬猫の数が減少したことはこれまではありませんでした。
少子化で日本経済がマイナス成長になったように、犬猫の少子化で動物病院業界がマイナス成長になる可能性は高いです。過去の成功体験だけを信じることには危険が伴います。

自分の城を持ちたいとの夢は、事業承継では難しいのではないですか。

開業者の目はどうしても建物や設備、医療器械などのハードに行きがちです。しかし、開業で本当に重要なのは、症例数や症例内容、売上や院長収入などのソフトです。
実は、ソフトが充実していれば、時間の問題でハードはどのようにもすることができます。承継した後に、改装・改築したり、移転新築する事例も珍ししくありません。

条件の良い病院を事業承継するためにはどのようなことが大切ですか。

新卒の学生は、一般的に、転勤の少ない中小企業よりも転勤の多い大企業を選びます。
理由は、転勤のあるマイナスを上回る待遇ややりがいのメリットがあるからです。
開業希望獣医師の多くは、開業場所にこだわりを持っています。
今までは、新規開業のリスクが少なかったからです。
開業場所に対する許容範囲を広げることにより、選択肢が増えるので、条件の良い病院を承継できる可能性が広がります。もうひとつは、臨床能力と人間力の両方の実力を備えることです。
これから、大きな病院の後継者難も増えてきますので、実力ある獣医師にとっては今までにない大きなチャンスが生まれる時代になります。

事業承継は少ない資金で開業できるというのは本当ですか。

本当です。
新規開業の場合は3000万円以上の資金が必要ですが、事業承継による開業の場合は、契約金と念のための運転資金を合わせて1000万円以内の資金で開業できることも多いです。
それ以外の譲渡代金は元院長への分割払いにすることができるからです。

承継開業資金は借りられるのでしょうか?

新規開業、承継開業にかかわらず、保証人と自己資金が500万円あれば、4000万円の無担保で借入ができるケースが多いです。今までの動物病院の開業で失敗事例が少なかったので金融機関の信用があるためです。承継開業の場合は、承継前の病院の業績が良い場合が多いので、1億円以上の融資が無担保で受けられる場合もあります。
さらに、新規開業の場合は、保証人がない場合や自己資金が少ない場合は開業必要資金の融資が受けられないのですが、承継開業の場合は、前院長の信用で融資が受けられる場合が少なくありません。
別の方法として、承継開業の場合は、譲渡代金を分割支払いする方法によって、少ない融資資金てで開業できる場合もあります。たとえば、売上1億円の病院を8000万円で 譲り受ける場合に、2000万円を承継時に支払い、残金の6000万円は10年分割で月々50万円を売上から支払うという方法です。

動物病院の売値(不動産を除く) はどのように算出するのか。

専門的には様々な計算式があるのですが、私が重視しているのは、承継後に譲渡代金(不動産を除く)を 5年で返済できる金額です。新規開業の場合は、平均的な開業必要資金4000万円を5年で返済できることは、現在の業界環境ではまずレアーケースですので、納得性があると考えています。その他には、病院の場所が大都市圏であればあるほど、開業希望者が多いので高くなる傾向があります。具体的には、譲渡代金(不動産は除く)は年間売上の60%から100%に収まるケースが多いですが、最大では150%くらいになる場合もあります。

自分は地方都市でも条件の良い病院があれば是非、承継したいと希望しているのですが、
妻が大都市で開業したいと言っています。妻が開業場所に賛同してくれない場合はどうすればよいですか。

実は、このような事例はかなり多いです。しかも、大変危険な要素を含んでいます。 まず、危険な要素についてご説明したいと思います。

東京都は誰もが知っているように動物病院が大変多い場所なのですが、東京都内の新規開業件数がかなり増えているのです。
この理由は、東京都出身の獣医師が増えていることが第一で、第二は東京都内に住みたい開業希望者夫人が増えているためです。私は毎年50人以上の開業希望者にお会いしますが、開業希望者本人は東京都内にこだわっていなくても、開業希望者夫人が東京都内開業にこだわっているケースはかなり多いです。
女性は男性に比べて生活の変化を嫌うので、一旦東京都内に住むと、そこから離れることにかなり抵抗を感じる女性が多いです。これは構造的なことなので、すぐに状況が変わるのは難しいために、今後も東京都内の新規開業数は高止まりする可能性が高いです、その結果は、東京都内で若い獣医師の経営破たんが増えるということになってしまいます。

開業の準備に入るかなり早い段階から、夫婦で開業場所についてのリスクについて理解を深めることが最も重要だと思います。そのために、東京都内で最近新規開業した知人を探してできるだけ多くの新規開業者の生の声を夫婦で聞くのが良いと思います。

次にお伝えしたいのは、経営者としての心構えの問題です。
開業場所を決めることは開業者にとって人生を左右する重大な問題です。
判断を間違えれば、家族の生活が守れなくなります。
このような重要な問題に対して、あまりにすんなり、夫人の意見を尊重しすぎる危険性に十分注意するべきだと思います。

承継の失敗事例はありますか。

私が今まで100件以上の承継をご支援させていただきましたが、承継後に経営に行き詰った病院はありません。承継した病院の約9割が承継後に売上を伸ばしています。
承継後に売上を下げている事例の原因は、人間関係のトラブルが最大の原因です。具体的には、院長が承継開業後に離婚されたケースや、承継前のスタッフと人間関係がうまく行かず、院長の方針の急な変更についていけず、複数のスタッフが同時に辞めたケースなどです。

前院長に承継後に手伝ってもらうのは良いのですが、頼りすぎてうまくいかない場合もあります。承継後に開業医としてのバイタリティを持つことは非常に大切です。

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