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  •  承継開業事例

承継時期 2018年4月1日 前職 勤務医
インタビュー

承継開業コンサルタント西川さんにコンタクトを取った理由とは?

西川 先生は大学卒業後、11年間の勤務医生活を経て、今回、「承継開業」で院長になられることになりました。先生は勤務医時代には開業を意識されていなかったとのことですが、どんな勤務医時代だったのかについてお聞かせください。

自分に自信が持てない勤務医時代

先生 私は大学卒業後、臨床に入った直後は開業する意識というよりも、自分に自信が持てませんでした。それは、卒業後入った病院の院長がワンマンで、勤務医は院長から指示された通りの治療をする病院だったので、自分ができる人間なのかどうかがわかりませんでした。そのため、開業するのは無理だと思っていました。その病院には3年間勤めて、次の病院に移ってから、私の意識が180度変わることになります。

次の病院の院長は、「なんでもやれ」というタイプ。自分がやりたいと思う治療法があるなら、患者さんにきちんと説明できて責任がとれるのであればどんどんやれという病院でした。もちろん、もしもの時は院長が出て来てくれましたから、スキルもどんどん向上していきました。前の病院では院長の思い通りにならなければ怒られるから、病院に出勤するのも嫌な毎日でしたが、今の病院に来て、仕事が楽しいと思えるようになりました。「院長の仕事をやらされている」から「自分が主体で仕事をしている」と、仕事に対するモチベーションが180度変わりました。そんな時に院長から「この病院を継がないか」という話を頂きます。「こんな良い話はない、ようやくチャンスがやってきた」と思いました。そしてまずは通勤に便利な場所に家を買いました。そこまでは良かったのですが、そこから承継話は具体的に進まなくなってしまいました。

今の病院を譲ると言われ、家を購入するも、なんと譲る気がない!?

西川 今、勤めている病院の院長から「譲る」という話だったのですか。

先生 今から考えれば、完全に譲るだったのか、副院長か、雇われ院長のポジションを提示されたのか、院長の真意がわからずに、私は開業のチャンスがやってきたと思ってどんどん行動を起こしていきました。しかし、この同様の話を先輩方にもしていたようです。先輩方は院長の真意に気付いて、円満退職されて、その後、開業されています。私は自分の方から具体案を何度も提示しましたが、院長は「何も考えていない。ちょっと時間をくれ」というばかりで、1年経ったので、「これはダメだな」と思って、承継開業コンサルタントの西川さんに相談しました。

住宅ローンを組んだ後に、勤務医を辞める決意をした理由とは?

西川 家を買った後での開業となると、相当な決断力が要ったと思いますが、開業を決断した理由は何だったのでしょうか。

自分のために自分の時間を使おう!

先生 一言で言えば、「これまで勤務医として院長のために費やして来た労力と時間を今度は自分のために使おう」と思ったことです。今の病院の勤務は、結構きつい。週2日の当直があり、病院には2泊3日することになります。普段も、朝7時に家を出て、帰りは夜の11時になる生活です。これでは新しく買った家でくつろぐ時間もありません。これは開業した先生よりもきついのではないかと思ったことが開業の動機になりました。

妻は「今の給料があればいい」と言うが・・・。

院長になれば、診療時間や休日は自分が決めることができますから、その方が家族との時間も作れると思いました。私の妻は、「このままでも給与がきちんともらえているのだからそれでいい」という考えでしたが、私は今の生活が嫌だったので開業へと転身することにしました。

資金面で不安あっても、承継開業ができる!?

西川 この「承継開業」について、勤務医である先生はどのようにして知ったのでしょうか。

「承継開業」はどうやって知った?

先生 以前、何かの本でみて、この事業承継という言葉は知っていました。その本では、かなり特殊な例として紹介されていたので、自分には関係がないと思っていました。その後、同じ大学の先輩がこの「承継開業」で院長になられて、その経験談が大学の同窓会誌に載っていたのですが、「実際のところはどうなのかな」と疑問を持っていました。ちょうどその頃は、今の病院の院長から「承継話」が来ていたので、承継開業という言葉は頭の片隅に入れておく程度だったと思います。

「承継開業」は自分には関係ないと思っていたけど・・・。

しかし、35歳くらいになってくると、「このままでいいのかな」という不安が出てきます。ちょうどそんなタイミングでした。夜間、病院に勤務していた時のこと、メディカルプラザの事業承継の雑誌が机の上にたまたま置いてあったので開いて読んでいたら、私の大学の後輩が「承継開業院長」として載っていたのでビックリしました。すぐさま、承継開業した先輩に会い、承継なら独立できるかもと思って、西川さんに連絡をとって承継話 が始まりました。

承継を決意したのは35歳! 決意してから1年で開業へ!

西川 あれからちょうど1年くらいで、承継先がみつかってよかったです。

家を購入したばかりの上に融資はできるのか!?

先生 私は家を買ったばかりだったので、資金面での不安が一番大きかったのですが、この雑誌に「自己資金が少なくても、元院長の銀行からの信用によって融資を受けられた」事例があったので、この一番の不安は西川さんがサポートしてくれると思ってお願いしました。

西川 今回も融資を含めて承継がスムーズに進みました。

自分がこんな大きい病院の承継を紹介されるとは予想外!!

先生 私はこの病院が承継先として紹介されるとは思っていませんでした。
西川さんから「◯◯で案件が出ますよ」との連絡を受けて、その日のうちにその駅周辺の動物病院を見て回りました。「ここは大きいから承継を考えているのはあり得ないな」と思っていた病院が承継先として紹介された病院だったので、またビックリでした。その上、承継先の院長とは、同じ大学の同じ研究室 であったことも、またまたビックリでした。

承継開業は、不思議なご縁の賜物

西川 確率で言えば、本当にあり得ないでしょうが、この承継開業では、案外、この不思議なご縁があります。先生がメディカルプラザの雑誌で見た後輩の先生ですが、今は出身地から遠く離れた場所で承継されましたが、譲った院長とは出身地が同じでした。この承継開業は、まさにご縁が成せる業なのかもしれません。

勤務医が知らない2つのリスク:
その1.「大病院や企業動物病院に入れば安泰」のウソ

西川 先生は11年間、勤務医をされています。
先生は終身勤務医についてはどうお考えでしたか。

ブラック病院に勤務の人は承継開業を考えるべき!?

先生 今、終身勤務医を考えている先生は、家族のために安定した収入とプライベートな時間を確保したいからだと思います。そのためには、ある程度の規模の病院に勤めたい。開業のリスクを背負うよりも、終身勤務医でいる方が将来の安定につながると思っているのでしょう。私の開業動機は、今勤務している病院がとんでもなく、激務だったからです。もし勤務が楽だったら、このまま勤務医を続けていたかもしれません。

勤務医の年金と退職金がサラリーマンと比較するとかなりのリスクあり!?

西川 実は、安定、安心と思っている終身勤務医には、とんでもないリスクが隠れていることを若い勤務医先 生はご存知ありません。東芝、シャープといった一流企業でもリストラが行われています。これから三井住友銀行、みずほ銀行などのメガバンクでも、万人単位でのリストラが行われます。この動物病院業界は年金と退職金がサラリーマン並みにはないので、50歳を越えると途端に将来不安が出てきます。
これが、隠れているリスクです。

勤務医の安泰のウソにビックリ。これから犬の頭数も減少していく中でリスクは増大。

先生 これは知りませんでした。私も、大病院や企業動物病院に入れば、それで安泰ではないかと考えた時期もありました。

西川 その企業動物病院ですら、安定はありません。50歳以上の勤務医のリストラの可能性がない病院もありません。これから犬の頭数がマイナストレンドに入っていくと、動物病院もリストラで必死で生き残りを考えるようになります。この隠れたリスクは、若い時には全くみえません。そのため、私はこの情報誌を出して、勤務医先生に様々な情報を届けようと思いました。

先生 私は、自分のこれから先のことを考えた時に、この「承継開業」という、もう1つの開業法があることを知ったので、勤務医から開業医へと転身することができました。

勤務医が知らない2つのリスク:
その2.首都圏開業の大きなリスク。地方での承継開業の好機大。

西川 もう1つ、勤務医先生が知らない事実があります。それは、首都圏で開業することのリスクです。この首都圏に勤務先と開業先を希望する人が増えていることはご存知だと思いますが、実際にどれくらいの開業件数があるのでしょうか。

全国の開業する動物病院の60%が首都圏に開業し競争激化

2016年の1都3県での新設開業件数を調べますと、驚いたことに、「242件」でした。この数字は全国の60%以上がこの首都圏に集中していることを意味しています。首都圏での開業についてみれば、この「承継開業」ですら狭き門になっています。この新設件数が毎年出てくるとなれば、今後、どんな事態が予想されるのか。すでに過当競争は始まっていますし、これからは経営難での倒産も出て来るでしょう。これが、若い勤務医先生が知らない、2つ目のリスクです。

「まだ先のこと」と思わず、リスクを知る機会を得るのは重要!!

先生 大学を出て2年から3年目は、今やっている仕事で精一杯で、将来のことを考える余裕がありません。まだまだ先のことだから今はいいやと私も考えていました。それが「あれ、将来どうする?」と不安になってくるのが5年から6年経った頃からでしょうか。その時期にこうしたリスクがあることを知っておくことは大事なことだと思います。

西川 リスクがあることを知れば、早めに対処することもできますから。そのためにも今後、どんどん情報を出していこうと 思っています。

まとめ

①自分に自信がなくても承継開業は決意すればできる!
②融資は、メディカルプラザが紹介する承継病院の売上と信用があるので、可能に!
③今勤めている病院の勤務が激務なら承継開業を考えるべき。
④勤務医の年金と退職金の実態は厳しいことを知るべし。
⑤首都圏の開業は激化で倒産リスク大。地方で高い売上をそのまま承継が勝ち!


承継地域 埼玉県
インタビュー

夫婦一緒に獣医師の病院で開業準備をしたから、
女性が続けられる環境が自然と出来て行った

これからの人、そして今、子育てしながら働いている女性獣医師へ

これは一昔前のことですが、今でも役立つ点もあると思いますので、子育てしながら現役で働いている先生や働きたいと思っている先生になんらかの参考になればと思います。

大学卒業後は大学病院の薬理教室へ入りすぐに結婚し夫と開業へ

私は親がサラリーマンなので動物病院のことがわからなかったこと、当時の大学での授業は馬中心で、 小動物の授業がなかったこともあり、大学卒業後は大学病院の薬理学教室に入りました。
その1年後に結婚して夫ともに開業準備に入ったことが臨床獣医師になるきっかけとなりました。

開業してやっていけるか不安はあったが先輩夫婦を見て奮起

当時は、「動物病院を開業して生計が立てられるのだろうか」と思っていたくらいで、まだまだペット市場は小さく、周りの病院をみても、今のように綺麗で立派な病院はそう多くはありませんでした。

夫の勤めていた病院で開業準備を始めましたが、その病院は院長先生と奥様のご夫婦でやっている動物病院でしたので、「動物病院とは夫婦でやるものだ」というイメージが自然と作られていったのだと思います。

当時の子育てしながら臨床獣医師を続けるロールモデルを見習う

私たち夫婦も、子育てしながら、臨床獣医師を続けてきましたし、この小暮動物病院に勤務して独立・開業された先生方も、私たち夫婦を見習ったかもしれませんが、ご夫婦で臨床を続けながら子育てをされてきました。

勤務先の病院で子育て期間の働き方、支援について院長と確認を!

学校を卒業して社会人になってから最初に入った所の環境で、その人の人生観や働き方に対する意識が決まると言わるように、特に女性は最初に勤務する病院選びでは、妊娠の時から子育て期間までの働き方、支援などについて院長先生にしっかりと確認をとっておくことが大事だと思います。

また、私たちのように、夫婦でやっている病院を探すのも一案でしょう。

働きながらの子育てはどのようにしたのか?

就学前の子供がいる時は、保育園を駆使

子育てで大変な時期は、小学校に入るまででした。
そこでその期間をどうしたのかですが、3人子供がいますので、まずはゼロ歳児から保育園に預けるようにしました。
保育園では当時は17時まではみてくれます。しかし、病院の診療時間は19時なので、その間の2時間をどうするのかが問題でした。
そのため、背中におんぶして診療したこともありますし、手術の時には、「私が子供たちをみていますから、先生方は手術に専念してください」と仰ってくださる飼い主さんもいました。ただこれは、今ではあり得ないことでしょう。

サポートしてくれる人や家政婦さんに助けてもらう

その後、少し大きくなってからは、テレビやビデオをみせて、その間に診療や手術をしたこともありました。この子育て期間で助かったのは、やはり、親に来てもらったことと、家政婦さんを頼んだことです。
休日に親に来てもらって、子供を預けて、手術をまとめてやったこともありました。
また、親に頼めない時は、家政婦紹介所に頼んで家政婦さんに来てもらっていました。

※※※※※※※※

妊娠・出産で辞めなかった理由は、開業時の借金と接する患者様への責任感

獣医師でも、スタッフでも、女性の場合、妊娠、出産するとどうしても仕事よりも家庭中心に なってしまって、病院を辞めてしまうケースが多いと思いますが、私が出産、子育てと仕事を両立させてきたのは、開業の時の借金があるのでやめられないというのが1つの理由でした。また、患者様と毎日接していると、「この子は私がしっかり治してあげたい」と責任感が出てくるのでやめられなくなったというのがもう1つの理由です。

子供を人に預ける抵抗感は、
信頼できるサポートしてくれる人を見つけることから解決の道が。

子供を家政婦さんに預けることに抵抗感がある人もいると思いますが、私は結果からみれば、家政婦さんを依頼して非常に良かったと思っています。

その理由は、いつも同じ家政婦さんに来てもらったことで、子供達がいつしか馴染んで、信頼関係もできて、一緒に公園に遊びに連れて行ってもらうことまで、お願いできました。
そのためでしょうか、子供達も、今は自分が親になって子育ての真っ最中ですが、家政婦さんを頼んで大いに助かっているようです。

また、家政婦さんにお願いしたことで、子供達に親が働く姿をみせることができたことも良かった点です。

仕事と育児の両立のカギは、家事代行サービスとシッターをうまく使うこと

この経験から、若い女性獣医師先生にも、仕事と育児を両立させるためには、この「家政婦紹介所」、今では「家事代行サービス」と言われていますが、家政婦さんを頼んでみるのもいい方法だと思います。

まとめ

①子供を人に預ける抵抗感は、信頼できる家政婦さんを探せたら解放される。
②勤務先の病院で子育て期間の働き方、支援について院長と話し合い確認を!
③開業資金の借金や信頼してくれる患者様のお陰で、現場で働き続けられる。
④家事代行サービスをうまく使うことで、育児と仕事の両立が可能。


年齢 31歳 開業歴 5年
獣医師(院長含) 2名 看護師 5名
インタビュー

勤務医中も、開業を考えるも将来の見通しが立たず

西川 3年前に紹介開業されたきっかけは?

先生 学生の時、将来の選択肢として小動物臨床の他に大動物臨床、 企業、公務員などがありました。そして小動物臨床の中でも長期勤務医、開業医、専門医など様々な道に分かれます。実際に色々な現場を見て、私は小動物臨床の道を選びました。勤務医を続けている間も開業したいという気持ちはありましたが、将来の見通しが悪い中で果たして大きな借金に見合う経営を行うことができるのか、また、病院過多の時代に自分が新しく作る病院は果たして必要とされるのかを常に考えていました。

承継開業は初期費用をかなり低く抑えられ、借入金の返済も高い売上から返済可能

そのような中、勤務医4年目に参加した日本臨床獣医学フォーラム年次大会で西川先生の事業承継に関する話を初めて聞く機会がありました。承継は3方(譲る側、譲られる側、そして地域の飼い主さま)にとって有益だという話が印象的でした。初期費用をかなり低く抑えられる事や売上から借入金の返済ができるために安定した経営を続けられる点なども非常に魅力的でした。当時は動物病院の事業承継はまだ例が少なく不安な点もありましたが、理想の開業方法だと思えたため、早速個別に連絡を取らせていただき、西川先生と承継病院を選び始めた事が承継のスタートラインでした。

西川 先生は勤務医経験を7年(承継先での2年半の勤務を含む)積んだのち事業承継により院長となり、それから3年が経ちますが、これまでを振り返ってどんなことを感じていますか?

あっと言う間に「承継した病院」の感覚ではなく「自分の病院」に!

先生 自分のアイデアをどんどん活かせる環境なので仕事に没頭しており、あっという間でした。現在は「承継した病院」という感覚は少なくなり、「自分の病院」という感じ方になっています。医療に関しても自分がやりたいと思ったことがどんどん出来ています。承継病院はスタート時から機器機材が揃っていて、数千万円以上の売上がある状態なので、自分のやりたい医療を実現する近道にもなると思います。

前院長の元で治療をする承継期間の期間は通常は約半年、私は2年半かけました

通常の承継期間は約半年ということですが、私は2年半かけて承継しました。それは前院長が整形外科のスペシャリストであり、その技術を承継する事も含まれていたためです。その期間で250症例を超える整形、神経外科を経験できました。これも新規開業にはない、事業承継の凄さだと思います。

西川 ご自身が経験された事業承継の重要と思われたポイントは?

事業承継だからと言って「棚ぼた」的な姿勢ではダメで、相応の努力も必要

先生 事業承継は開業方法の1つで、特殊なものではなかったと考えています。やはり相応の努力が必要で、何か無条件に「棚ぼた」的な得をするというわけでもありません。承継はハードを引き継ぐ事も重要ですが、それよりも人との関係性をうまく作っていくことが重要になると思います。前院長は長年その地域で獣医臨床を行ってきた方です。もし味方になってくれればこんな大きなバックアップはありません。また、カルテを引継ぐというのは具体的にはオーナーとの関係性を引き継ぐということです。これもうまく継続できなければ価値はありません。

承継開業後は、新患獲得にも力を入れ、チャンスが来たら即対応できる日々の努力を!

また、動物の命の長さを考えると、カルテは、どんどん刷新されていきます。私のケースですと、現在承継後の新患カルテは全体の半数近くを占めています。既存のカルテは引き継ぎますが、新規開業と同様、新患の獲得に力を入れることはもちろん重要です。事業承継はタイミングが非常に重要だったと感じています。早くから承継について情報を集め、チャンスが来た際に即座に反応できるようにしておくことが必要です。また、希望の承継先に出会えなかった際には新規開業も視野に入れなくてはならないため、承継希望であっても常に選択肢を複数持っていられると良いと思います。

西川 獣医学生の方で事業承継をもっと詳しく知りたいという人は今後増えてくると思います。実際に承継をした獣医師としてのアドバイスは?

承継が「好きな場所でできない」「古い」
「人間関係が面倒くさそう」の視点を捨て経営者の視点に!

先生 現在、獣医学生の方には事業承継がまだ広く知られていないとのことでした。勤務獣医師の方も含めて、承継を敬遠する理由があるとすれば、「古い病院は嫌」「好きな場所で出来ない」「売上が伸びなそう」「人間関係が面倒くさそう」「なんか怪しくて騙されそう」というあたりではないでしょうか。私は承継前、そのような事が気になっていたと思います。開業というのは経営者になるということで、獣医学とは違った視点も必要になります。経営が軌道に乗っているのであれば「古い」というのは全くデメリットになりませんし、どんどん新陳代謝を行って新しい環境を作り上げていく事もできます。

首都圏で開業にこだわらず地方で開業もチャンスととらえる
業界の将来の展望を視野に入れる

好きな場所でやりたいというのは誰しも望んでいるとは思いますが、今後の 業界を考えると、その優先順位は下げるべきものかもしれません。人間関係は病院経営を成功させたいなら承継でも新規でも必要な事で、そこに努力をせずに今後伸びでいくのはそもそも難しいと思います。

契約作業は経営者の第一歩。信頼できる人に確認を

そして、一番注意しなければならないのは「騙されそう」というところです。契約書作成などの重要な場面では西川先生や承継に詳しい弁護士の方などに確認・修正をしてもらった上で、納得のいくまで先方と話し合ってから契約する必要があります。ここをなんとなく遠慮しながらやってしまうと結果として承継が頓挫してしまうリスクや、双方に不満が残るリスクが高まります。学生の方へのアドバイスですが、獣医師として活躍するためにはまず、たくさん勉強することが基本だと思います。

自分の未熟さも感謝に変えて、人との貴重な繋がりを大切に

私も自分の未熟さに常にコンプレックスを持っていますが、一生勉強を続けてもしきれないくらい面白い仕事につけていることに 感謝しつつ今後も頑張っていきたいと考えています。また、学生時代の友人や先生との繋がりは本当に大切です。まだ何も持っていない学生だからこそ作れる関係はすごく貴重だったと痛感しております。

まとめ

①承継開業は初期費用をかなり低く抑えられ、借入金の返済も高い売上から返済可能
②スペシャルな治療技術も承継できる。
③事業承継だからと言って「棚ぼた」的な姿勢ではダメで、相応の努力も必要
④承継開業後は、新患獲得にも力を入れ、チャンスが来たら即対応できる日々の努力を!
⑤承継が「好きな場所でできない」「古い」「人間関係が面倒くさそう」の視点を捨て経営者の視点に!
⑥首都圏で開業にこだわらず地方で開業もチャンスととらえる業界の将来の展望を視野に入れる


匿名
インタビュー

自分で新規開業するまでの経緯とは?

西川 先生は新規でまず開業されて、その後、その病院よりも売り上げがもっと大きな病院を事業承継されました。まずは、開業に到るまでの経緯をお聞かせ下さい。

勤務医で勤め続けることは、リクスが大きいことを知っていたので新規開業へ

先生 私は、大学を卒業して都市部の大病院に勤めることになりましたが、そのまま勤務医として残ろうとは思えませんでした。それは、大病院であったとしても、将来が安泰とは思えなかったからです。大病院にはカリスマ的な院長がいて、その院長が引退する10年後か20年後、私は40代、50代になっていますが、その歳で病院がなくなってしまうかもしれない。このまま居続けることは安心・安泰ではなく、リスクだと感じました。一生この仕事で食べて行こうとしたら、当時は、やはり独立開業するしかないと思い、新規開業に踏み切りました。

西川 新規で開業されてまだまだ大変だという時期に、先生はこの事業承継で、もう1軒、病院を増やされました。しかも、承継した売上約1億5000万円の病院は、電車で1時間以上も離れていて、売り上げも今の病院より大きい病院でした。この決断に踏み切った理由をお聞かせください。

新規開業後に、売上1億5000万円の病院を承継開業へ。その理由は?

先生 まず、「勤務医が一生安心して勤められる病院や会社を作りたい」と思ったからです。勤務医の頃に「勤務医としてこのまま頑張っていても、将来の安心にはつながらない」ことを実感して開業決意をしたので、そのことを反面教師とし、そんな状況をなんとか変えなければならないと思ったからです。私のこの目的を実現するために、事業承継は最良の選択肢であると思いました。

優秀な獣医師が開業したからと言ってうまくいくとは限らない!?

これからは臨床獣医師として十分な力を持っていても、開業しても必ずしもうまくいくとは限らない時代です。せっかく優秀な才能や技術をもった獣医師が、経営面でうまくいかないために、結局、臨床家としても力を発揮できないまま終わってしまう可能性があります。そんな彼らが本来持っている力を伸ばして、もっと活躍できる場を提供したいという思いもあります。

地方でブランドを築いている病院は強い! それを継ぐことは強く生きられる選択肢!?

西川さんが事業承継という形で、新規開業以外の選択肢を若手獣医師に提案してくれています。私たちのような病院経営者は、「勤務医として一生安心して生活していくことができる」という、もう一つの選択肢を提案しなくてはならないと考えています。また、西川さんに、多少遠くてもその地域でしっかりとブランドを築いている病院の優位性をアドバイスしていただきました。それは、自分が今まで学んできた経営学の知識からも納得することができました。私の事業構想は、「本院・分院」という発想ではありません。本院が「上」で、分院はそれに従属するものというイメージがあります。院長が本院にいてトップに立ち続け、勤務医を分院に派遣するというのは理想とする形ではありませんでした。

理想の形は「ホールディング・カンパニー」で相乗効果のある経営

それぞれの病院がそれぞれの地域でしっかりと病院を運営していき、それを本部が統括して経営を支えていくような、「ホールディング・カンパニー」のようなイメージを持っています。それぞれの病院がある程度独立した運営を行う一方で、必要なところでは経営的にも獣医学的にも交流を行って相乗効果を引き出したいと考えています。

西川 この経営を学ぶことの大切さを知ったきっかけは何だったのでしょうか。

動物病院の統括的経営の重要性を知ったきっかけは成功している企業に注目

先生 デフレ経済の深刻化で「モノが売れない」と言われた時代の中で、成功している企業が少数あって、「どうやって成功しているのだろう」と興味を持ったのがきっかけでした。

成功の秘訣は「働く人の質」を大切にすること=経営者として業績を伸ばすこと

色々と勉強していく中で分かってきたことは、「ヒトが大事である」ということです。「ヒトの質が良ければ、動物病院はうまくいく」。これは私が学び得た教訓です。人を雇えば経営者として責任を負うことになります。私は「ヒトが大事」と言っているのですから、なおさら、従業員の人生には責任を持たなければならない。そうなると、さらに経営を学んでいかなければならないと考えています。

業界が縮小傾向に向かう時代は、人の力をより生かすことがポイント

今まで業績を伸ばしてきた病院は「トップダウン型」のカリスマ院長が多いように思います。ペット市場がどんどん伸びていた時代には、そういった勢いのある人が確かに強い。しかし、これから犬が減り業界が縮小傾向に向かう時代では、より人の力を生かす病院でないと生き残れないようになってしまうのではないかと思います。これからはこうした経営の視点をもってやっている病院が、トップダウン型の病院に取って代わる時代に入っていくと思います。業界の成長が止まった時、この業界の再編が始まるのだろうと考えています。

まとめ

①承継開業は、勤務医が安心して一生勤められる病院を作ることと知る。
②優秀な獣医師だからといって病院の経営がうまくいくとは限らない。
③地方でブランドを築いている病院は強い! それを継ぐことは強く生きられる選択肢である。
④経営に興味を持つこと
⑤成功の秘訣は「働く人の質」を大切にすること=経営者として業績を伸ばすこと。
⑥業界が縮小傾向に向かう時代は、人の力をより生かすことがポイント


承継地域 千葉市美浜市 承継時期 2017年5月
インタビュー

新規開業の準備に5年経過も開業に至らない!?

西川 承継開業に到るまでの経緯をお聞かせ下さい。

先生 最初は「新規開業でやろう」と思い込んでいました。それから年間、新規開業のために時間を費やしました。厳しいと知りながらも、新規にこだわり続けてきました。

西川 「新規開業」から「承継開業」に切り替えようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

40歳で発想を切り替えて、『承継開業』の相談に西川氏と面談。
それから3カ月後には院長に!

先生 「これはいける」と思った矢先に新規開業がダメになってしまったことです。年齢も40歳近くになっていましたので、決断を迫られる年になっていたことも一因です。ここで発想を切り替えるため、とりあえずは承継開業の話だけでも聞いてみようと思って、2017年2月に西川さんにメールを送ったのが始まりでした。それから4月には病院に勤め始めて、5月には新院長になったのですから、本当に不思議としか言いようがないですね。

不安は新規開業も承継開業も同じ!

西川 忙しい病院を引き継ぐとなると、「自分が本当にできるのか?」と不安になりませんでしたか?

先生 それは、不安になりますね。ただ新規開業でも不安があるのは同じだから、ここで一歩を踏み出さなければダメだという覚悟ができていました。

西川 ズバリ「承継開業」のメリットとして、感じられた点はありましたか?

承継開業のメリット①は、初日から患者さんが次々と来院すること!!

先生 まず感じたことは、院長初日にして患者さんが来られることです。他の同期はたいていが新規開業でしたので、はじめの数ヶ月間は来院者が少なくて、精神的に追い詰められていたとの話を聞いていました。また、

新規であれば、数カ月も患者さんが来なければ手術の感覚が鈍くなってしまうのではないかという不安があるでしょうが、承継開業では初日から重症症例も来ますから、自分の腕がふるえる点も違う点ですね。

承継開業のメリット②は患者さんの事情がわかるスタッフも承継できること。

さらには、スタッフがそのまま引き継げたことも大きなメリットだと感じています。スタッフは、私が聞かなくても患者さんについて教えてくれるのは有難いです。

西川 この承継開業では、前院長の診療方針に縛られて、自分のスタイル、カラーが出せなくなることでストレスになるのではと捉えておられる先生もおられます。この診療方針の違いでストレスを感じたことはありますか?

承継開業で診療方針は、変えて良いの!?

先生 前院長の夏目百合子先生の診療方針に共感した方々が今の患者さんなので、院長が代わった途端に方針転換すると、患者さんもスタッフもビックリするでしょう。

私が患者さんやスタッフの立場になって考えてみれば、院長が急に方針を変えたら、ついていけないとなってしまうのが当然だと思いました。前院長の方針を受け入れつつ、必要があれば、患者さんやスタッフと話し合いながら変えていけばいいと考えています。

この点について夏目先生は、「患者さんは前院長と治療のやり方が変わると、どっちが正しいのだろうと思われるでしょうが、今は医療技術が日進月歩で変化する時代。毎年、同じ治療をしている方がむしろダメです。だから、診療方針はどんどん変わってこそ当たり前。これは、前院長がしっかりと患者さんに伝えておかねばならないことですね」と仰っておられました。

西川 「前院長の方針を受け入れる」のは、できるようでなかなかできないことでは?

いったんは自分に受け入れた後で、患者さんと相談

先生 これは、子供の頃からやっていた少林寺拳法の影響かもしれません。相手に掴まれた時、力任せで押し返そうとするよりも、いったんは相手の力をうまく吸収して、一回自分のところに受け入れたうえで、その力を利用して押し返す。すると、相手は大きな力がなくとも飛んでいく。この「いったん受け入れる」ことは、会話でも同じだと思いました。患者さんに接する時も同じで、いったん自分が受け入れてから話すようにしています。この少林寺での経験も無駄ではなかったのだなと感じています。

まとめ

①承継開業は初日から患者さんが来る
②承継開業は初日からブランクなく手術ができる
③承継開業はスタッフをそのまま引き継ぐことができる
④前院長の方針を受け入れつつ、医療技術の変化に合わせて診療方針を変えていくことができる。


承継地域 宮城県仙台市
インタビュー

西川 事業承継での開業を選んだ理由は?

先生 当初は新規開業するつもりでした。西川さんとのご縁は3年前の2012年になりますが、その頃はまだ「新規でやろう」という意識でした。ところが、2014年になって自分の思いが変わって、「事業承継でもいいかな」と思い始めました。その1番の理由は、「貯金が少なかったこと」です。私が銀行から開業資金を借りようと思えば、1000万円か、2000万円が限界。銀行は貯金がなければ貸してはくれませんから。この金額で新規開業となると、かなり酷い状態になることは十分予測ができました。

新規開業した場合のお金の不安が増殖。素直に承継開業先の紹介を西川氏に依頼。

医療器材が揃わないとか、場所も思ったところには開業できずに辺鄙なところにせざるをえないとか、内装もできないとか、毎月の売上げも テナント代で消えてしまうのではないかとか、マイナスの事ばかりが次々と頭に浮かんできて、これでは新規でスタートするのはリスクが高すぎると思って、西川さんに、事業承継できる病院を探して頂く依頼をしました。

前院長の信頼と不動産が担保となり、希望通りの額を融資が決まる

それからこの丘の上動物病院の弓木院長先生と出会い、迷う事なく、ここに決めました。そしてこの事業承継で私が開業できたのは、銀行の弓木先生への信頼があったことと、不動産を含めての譲渡で担保ができたことで、私の希望通りの額を融資してもらうことができたからです。不可能だと思っていたことを可能にしてくれたのがこの第三者事業承継です。もし西川さんから承継の話がなければ、私はまだ勤務医を続けていたことでしょう。

西川 同時期に新規開業された同期の先生もいらっしゃるようですが、「新規開業」と「承継開業」にどのような違いを感じられてますか?

私は見た! 「新規開業」した同期の獣医師の苦労。承継開業のメリットを語ってあげたい!

先生 私の同期で新規開業した先生がいますが、「1日ゼロ件の時もあります」と聞いています。私はこの丘の上動物病院を承継してから件数が少ないと思う時もありますが、ゼロ件だったことは一度もありません。むしろ、現在獣医師が私1人なので、結構大変な日が多いです。

前院長先生が残した実績の上にスタートできるメリット

同時期にスタートしても、承継して院長になった私は、「獣医師やスタッフがもっとほしい」と考えているのですから、前院長先生が残してくれた実績からスタートできるのは大きな違いだと思いますね。また、定期健診などのご案内をDMで出す場合、新規だと、無作為にばらまかないといけません。

前院長先生が持つ患者情報のリストを使って効果的にDMが出せるメリット

ですが、承継だと、今までの患者さんのカルテがありますから、ターゲットを絞ってDMを出すことができます。DMの効果は明らかに違うでしょうね。「前院長が何十年と掛かってつくられたカルテがあるかないか」、新規開業ではゼロから作る訳ですから、これは圧倒的な違いと言うべきでしょうね。

西川 気付かれた事業承継のメリットは、ほかにもありますか?

先生 私の場合、銀行から融資が受けられたことや弓木先生のカルテを受け継げたこともメリットであるとお話しましたが、院長を引き継いで半年経って感じるのは、「院長になってから一日も休みがない」ことですね。勤務医の時は休めましたが、院長になってからは一日も休みがとれていませんね。ですが、これは勤務医の時には感じられなかったことです。「休みがとれないほど忙しくさせて頂いている」ということを実感します。

承継直後から1日1件のペースで手術ができ、売上が倍増のメリット

新規開業だと最初は「開店休業状態」だと思いますが、私は承継直後から、手術は1日1件以上のペースで入ってきています。売上げでみても毎月2割から3割アップで、多い月は5割アップの時もあります。この忙しさで、引き継いでわずか半年で新しいスタッフが欲しいというのは、贅沢な悩みですね。

休みがないことを勤務医時代には不満を口にし、院長になってみたら感謝の日々

勤務医の時なら休みがなければ不満ばかり言っていたのだと思いますが、病院院長になると、今度は休みがないことが有り難いと思えるようになりました。これも事業承継のメリットだと思いますね。

西川 承継する病院を決める上で希望された条件はどういうものだったのでしょうか?

承継する病院選びの希望条件はいかに?

先生 北海道からこの仙台に就職で出てきて、仙台と盛岡で勤務医を9年間続けてきました。開業をと考えた時、地元北海道に戻ることも選択肢としてはあったのでしょうが、勤務医として周りの繋がりがある場ですし、一緒に働いてきた仲間がいましたから、「この仙台である」ことを1つの条件としました。ただ勤務していた病院と同じ仙台ですので、「勤めていた病院とは近くない」ことも条件に加えました。

場所にはこだわりましたが、後は条件をつけませんでした。後から西川さんに「場所を仙台に限定されても、希望通りの承継案件がタイミングよくあるとは限らない。むしろゼロと言った方がいいかもしれない。それでも案件が出て来たのは伊藤先生が強運の持ち主だからでしょうね」と言われましたが、本当に運も味方につけないと私が希望するこの仙台で承継する事は不可能に近いことだったのかもしれませんね。

西川 前院長の弓木先生からの事業引き継ぎはどんな形で行われましたか?

前院長からの引継ぎ期間は2週間。その後の強い味方は継続勤務しているスタッフ。

先生 引き継ぎについては、弓木先生と2週間一緒に診察などをして、その間に必要なことは話して頂きました。20年もの歴史のある病院を引き継ぐにしては、非常にシンプルでしたね。それは、スタッフが残ってくれたおかげです。患者さんのことは全部、スタッフが憶えてくれていましたから、大いに助かっています。承継の時にスタッフがいなくなっていたらと考えると私1人で一体どうなっていただろうと思いますが、残ってくれたのは本当に有り難かったです。

承継開業で引継ぐのは、病院建物、医療機器、カルテ内容を把握したスタッフ

「事業承継では病院建物、医療器具の他にカルテを引き継ぐ事がメリットです」と西川さんからお聞きはしていましたが、カルテの内容を全部把握して患者さんのことを一番知っているのがスタッフです。私の承継では、スタッフも引き継ぎましたから、院長先生からの引き継ぎも楽でしたし、承継後の診療で困ることはありませんでした。

まとめ

①貯金がなくとも承継開業が可能
②開業してから初日から患者さんが来る
③今までの患者情報があるのでターゲットを絞って効果あるDMが出せる
④「新規開業」オープン時は、開店休業状態だが、承継開業はオープン直後から売上が上がり、毎月売上が上がっていく
⑤今までの患者さんのカルテ内容を全部把握しているスタッフが勤務継続してくれているメリット大


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